“The Witcher 3: Wild Hunt” は、オープンワールドの RPG で、2019年末までの売り上げが2800万本突破した大人気作です。(ミリオンヒット x 28倍!)
PC だけでなく、PS4 や XBox はもちろん、Nintendo Switch でも発売されています。
例によって英語力向上のため(という名目でゲームをするため)、Witcher 3 も英語でプレイしてみました。
さすが大ヒット作だけあって、もちろんゲームとして面白いのは当然ですが、個人的には英語学習用教材としても、とてもオススメできる作品だったと思います。
英語学習という意味では今までは Skyrim が一番適している と思っていたのですが、今回 Witcher 3 の方が勝っており、マイランキングの中では過去最強の作品に位置づけられました。具体的にどんなところが優れていたのか記録しておきます。
圧倒的な会話量(英語のシャワー!)
フルボイスでリスニングができ、字幕表示も可能なのは当然です。そして何より、英会話の量がゲームとしては圧倒的に多いことが挙げられます。
メインのクエストはもちろん、オープンワールドRPGならではのたくさんのサブクエストがあり、しかもそれぞれに依頼者の複雑な人間模様が描かれていることが多いです(つまり会話量が多くなる)。
主要な登場人物には解説が付いており、後から読むことができるので、多少リスニングがついて行けなかったり、時間が空いて忘れてしまったりしても、誰だっけと話が見えなくなってしまうことはありません。
クリア時には、このような主要登場人物の紹介がなんと100人を超えます・・・。
また、1つ1つのダンジョンがそんなに長くないため、プレイ時間のほとんどが探索や戦闘だったということもなく、プレイ時間の中での会話の比率がゲームとしては比較的(というかかなり)高めだと思います。
ゲームをやっているのにも関わらず、たまにドラマを見ているのでは無いかと錯覚してしまうぐらいです。
英語学習という観点からは、難易度を一番簡単にしてストーリー重視にしておけば、戦闘や武器などにこだわることもなく、ひたすら英語に浸りながらサクサク進めることができます。
英会話の難易度
以前、Skyrim というゲームも英語学習にすぐれている と書きましたが、Skyrim には致命的な欠点がありました。それは、洋ゲー特有の入りにくさであり、おそらく多くの日本人は「自分の肌に合わない」と思ってしまい最初で断念してしまう人が多かったのでは無いかと思われます。
特に序盤は、やたら世界観を説明するためにゲーム特有の固有名詞や普段は使わないような単語ばかりが出てきて、物語背景がサッパリ分からず、実際、自分も当初2度トライしていずれも数時間でやめてしまった経緯があります。(そしてしばらく期間をおいてから、3度目の正直でやっと楽しさを見いだしてハマれました)
ところが Witcher 3 は、オープンワールドRPGとは言っても、それなりにストーリーがしっかりしていて、比較的物語に入りやすいと感じました。
英語の難易度的にも、日常の英語により近い文体・単語なので、比較的容易な方に入ると思います。知らない単語も出てきますが、辞書を引いていても Skyrim の時と違って「こんな単語日常で絶対に使う機会はない」という残念感はありません。
フル音声のリスニングも、声優さんが抑揚や感情を込めて録音しているようで、クオリティが高くドラマを見ているようです。それでいて、通常のドラマなどに比べると、比較的ハッキリ・ゆっくり発音してくれており、聞きやすいように思いました。
英語勉強には最適なゲーム
今時のゲームだけあって、グラフィックはキレイだし、ゲームのシステムも親切で、会話をあまり理解できていなくてもクエストを進めていくことは比較的容易です。
というわけで、個人的な感想としては、Witcher 3 は Skyrim を抜いて一番の英語学習教材に躍り出ました。
ただ、シリーズ物最新作ということもあり、一部の登場人物や過去の背景が少し分かりづらいかもしれません。その場合は、Netflix で始まった Witcher のドラマを見たり、前作の “Witcher 2: Assassin of Kings” をプレイすると、さらに楽しめるように思います。